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【ネタバレなし】サマーレッスン:アリソン・スノウ 七日間の庭(基本ゲームパック)【レビュー】

2017年6月22日、バンダイナムコエンターテインメントから発売されたPSVR専用タイトル。VR空間の中で美少女といちゃこらするゲーム第2弾ですね。

VRゲームに共通して言えることではありますが、VR体験そのものを売りとしているコンテンツなので、率直に体験感想を書きます。一般的なゲームと違い、どうしてもやらなければわからないことは多いと思いますので。

サマーレッスン アリソン・スノウ→公式サイト

ゲームシステム

ただひたすら美少女を眺める観賞ゲームかと思っていましたが、そんなこともありませんでした。

プレイヤーは留学生アリソン・スノウに日本の文化を教える家庭教師として7日間就くわけですが、その7日間、どんなレッスンを行うかはプレイヤーが選択します。

第2弾、アリソン・スノウ編では日本文化を教えることがテーマです。食文化やらお習字やら、7日間をプレイヤーの自由意思でレッスン内容を組み立てていくことが可能です。

アリソン・スノウは可愛いか

賛否分かれる点ではないかと思います。

ビジュアルは文句なしに可愛いです。間違いない。

ただ、留学生という設定もあり、日本語がまだカタコトです。しかしこの日本語、かなり「日本語が話せる人の意図的なカタコト」感に溢れています。

この明らかな違和感を受け入れられるかどうかで、楽しめるかどうかも変わってきそうです。

実在感とは何なのか

体感ゲームにおいて、どれほど実在感が重視されるか、この開発チームは理解しているのかかなり疑問に思いました。やれ没入感だリアル感だと言っておいて、注力するところを間違えていないかと思います。以下に理由を述べます。

スマホ画面の手の込みよう

正直なところ、このゲームで一番感動したのはここです。

スマホ画面がリアルっぽい、今どきありそう、とかそういう問題ではなく、物理的に、ライティングがめちゃくちゃリアルなんです。

スマホの画面には保護シートを貼っている人も多いかと思います。さまざま種類はありますが、安価で、反射光を抑える効果は無く、指紋も目立つタイプを思い出していただきたいです。あのやっすい保護シートを、長い時間使い古したものをです。

指紋がベッタリ、長い間使用しているため細かな傷もたくさん。でもものすごい蛍光灯の光を反射するのでめっちゃ眩しい。まさに保護シートそのものです。実在感を感じすぎて思わず笑ってしまうほどでした。

7日間の中に変化を感じない

7日間という短い期間ではありますが、毎日アリソン・スノウさんと顔を合わせるのです。そして、一教師であるなら、教え子の成長を感じた時に最も喜びを得られるでしょう。

しかし、アリソン・スノウさんに、日々変化を感じられない。ゲーム的に、「ステータス数値の上昇」というものはあっても、「すげーゲームっぽい」という感想しか抱けません。やはり、日々のアリソン・スノウさんの反応が変化し、成長していくところを見たいと思ってしまうのがプレイヤーです。

もちろん、そんなこと全てに対応していては、制作コストがとんでもないことになるのは分かります。VRゲームは現在でも様々な問題が掲げられている、発展途上中のジャンルです。まずプレイヤーに害を与えることなく(酔わない)遊べることですらハードルを越えられないこともあります。

しかし、サマーレッスンはどうでしょう。プレイヤーは位置固定、酔いのハードルはクリアしているはず。だとすれば、実在感に注力すべきです。そして、このゲームにおいて最も重視されるべきは、本当にそこにいる、リアル感です。決して、機械感をチラつかせてはいけないのです。同じサイクルを繰り返してはならないのです。本当に人間なら、出来ないはずなのです。

具体例を挙げるとしましょう。

プレイヤーは、アリソン・スノウさんにとにかく習字を教えてあげることにしたとします。7日間、毎日習字の練習です。アリソン・スノウさんはまだ日本語のつたない方ですから、誤字や書き間違い、字の汚さは実在感に沿っていると言えるでしょう。

ですが、7日間、毎日同じ文字を書いている。同じ文字を練習することは良しとしても、同じ箇所で、同じミスを犯している。昨日と今日で、全く同じ形状の文字を書いていることに気付かされます。要は、テクスチャに一切手が加えられていないと、気付いてしまうのです。練習した紙を放っている位置も、その文字も、形状も、昨日と全く同じ。さらに言えば、明日も同じなのです。

せめてテクスチャを差し換えようとか制作サイドは思わなかったのか、と、現実に引き戻されます。

もう一つ例を挙げます。

毎日勉強に後に休憩時間を設けています。アリソン・スノウさんとのコミュニケーションの時間です。真夏ですから、スイカを食べながら他愛もない話をしたり。

ですが、その時すでに、スイカが主張しています。これはサイクルなのだと。スイカという自然物が、毎日、同じサイズ、形状に切られ、同じように置かれているのです。自然物が毎日同じように居座っていることがすでに不自然なのです。

このように書いていると完全に揚げ足取りのようですが、アリソン・スノウさん以外の要素が、アリソン・スノウさんの実在感を薄めてしまっているのです。7パターン作れとは言わないので、せめて3パターンくらいをランダムで使うとかして、実在感を演出しようとは思わなかったのか。

早期購入特典の手の込みように、また打ちのめされる

とりあえず1周して、せっかくだから早期購入特典の衣装も見てみようと思ったんです。kawaiiミントだったかな。ミントカラーのタンクトップに、薄手の白い半袖シャツを重ねて着ている、派手さも地味さもなく、普段着っぽい、それこそ実在感という感じの衣装。

まあ特別派手さもないので、こんなもんか…と思いかけた時に、ふと気付いたのです。薄手の白シャツを重ねて着ている、その服の色味。下に着ているタンクトップの透け感が、圧倒的にリアルなんです。

本来なら、すげー、こんなとこまでこだわってんのかよ、気持ち悪い(褒め言葉)となるはずだったのですが。上述の、環境の不自然さに不満を抱いていた私は、

なんでそんなところこだわってんの!?じゃあ他にやるべきことあるだろ!!習字のテクスチャ差し替えくらいやらんかい!お前UnrealEngineやろ!?

と、叫びたい気持ちでいっぱいになったのでした…

総評

アリソン・スノウさんはかわいい。しかし、環境が、制作サイドの気が回らない(もしくは期間がない)ばかりに、実在感を遠退けている。そんな風に思えた作品でした。やたら現実を感じさせる、ゲームであると思い知らされる、という意味では、リアルかもしれない…

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