PlayStation3

【ネタバレなし】オーディンスフィア レイヴスラシル【レビュー】

2007年5月17日にアトラスより発売された「オーディンスフィア」のリメイク版として2016年1月14日に発売された「オーディンスフィア レイヴスラシル」(発音が難しい)。前作PS2から約10年の時が経っており、対応機種もPS3,PS4,PSVitaと幅を広げて、美しくなって帰ってきました。

初作である「オーディンスフィア」のほうは未プレイですので、今回PS4版でのプレイが初めてということになります。

手書き調のとっても愛らしく美麗なグラフィックは、朧村正などを制作した2Dゲームを専門とするヴァニラウェアによるものです。私もヴァニラウェアのソフトは初めてで、人に勧められたのでとりあえずやったというテンションでしたが、何度見ても感動を覚えるグラフィックだと思います。

PVを見返して、ちょっとうるっと来てしまった…

全体のお話の構成

ストーリーの内容については触れませんが、このゲームの構成のお話を少ししておこうと思います(のちの説明に関わるので)。

プレイヤーは5人の主人公を操作し、それぞれのキャラクターにまつわる物語を追っていくことになります。

主人公5人はそれぞれ違った特徴を持ち、物語の構成的にも全く違った目的・役割を持っています。

どのキャラクターも個性豊かで、たくさんの表情を見せてくれますし、「ドラマ」と呼ばれているイベントシーンはフルボイスで、その名の通りドラマ(演劇)を観ているかのようなクオリティの高さを誇っていると思います。

簡単操作の2Dアクション

リメイク前から大きくアクション部分が変更になり、圧倒的な爽快感が出たそうです。

前作を遊んでいないため比較はできないのですが、基本的に使うアクションキーは「アナログスティック(もしくは十字キー)」と「□(攻撃)」ボタンのみ。

スティックの入力方向との組み合わせで、各キャラクタが多彩な技を繰り広げてくれます。

また、L1から「必殺技メニュー」を開くことができ、開いている間はゲーム時間は進行しませんので、技の説明を読みながら、焦ることなく適切な技を選択できます。

これらの技は「上下左右+〇ボタン」の4方向にショートカットとして割り当てることもできるので、ゲームテンポを損ないたくない人は各キーに割り当てて遊ぶことも可能です。

そして、アイテムなどを使用するメニューも、開いている間はゲーム時間は進行しません。焦らず、じっくり状況を判断して、アクションが苦手な人でも着実にゲームを進めることが可能です。

ただ、この「ゲーム時間の停止」は難易度NORMAL以下を選択した場合のみらしいので、こんなんじゃぬるいワという人はHARD以上でゴリゴリアクションを楽しむこともできます。万人に優しいのです。

グラフィック・音楽・世界観が絡み合って心に訴えてくるドラマ

こういうジャンルはファンタジーというのでしょうか。

妖精や魔法使い、死神とかよくわからん生き物がそれぞれ国を作り、大自然の中で生きている世界。ファンタジーでしょうかね。

日頃ファンタジー作品を好んで見ることもなく、今作もパッケージから得られる情報以外は完全にノータッチでしたので、「なんか結構可愛げな雰囲気だな!(主人公たちの顔がみな幼いので)くらいの感じで遊び始めましたが、そんなお気軽なゲームじゃありませんでした(操作はとっても簡単でいい感じでしたが)。

そもそも作品の舞台となっている「エリオン」の「終焉」に関するお話であることから察するべきではありますが、とにかく登場人物たちの感情は入り乱れまくります。

絵の具とかそういう感じ(語彙力不足)やわらかいタッチで描かれる世界と、そんなにやるかと思うほどの描き込まれ具合・キャラクターや世界の様々な表情で、3Dゲームが主流の現在でも十二分に通用する質があると思います。

2Dゲーム専門で作っているヴァニラウェアだからできることではあると思いますが、(これは貶しているわけではなく)3Dと2Dではやはり字の通り次元が違うため制作にあたって必要なスキル量が全く違い、2Dにすることによって削減したコストをクオリティアップ(特にヴァニラウェアのように見た目に全力を注ぐ)に充てる、というのは正しいコストの使用法だと思います。

同じ2Dゲームであっても、インディにありがちなちゃっちいドット絵のゲームかと大きく質の差を見せつけることができますからね。

この作品はインディには含まないのだと思いますが、最近はインディもクオリティが上がってきたというか、本来ならインディと名乗ってはならない人たちが「いや、僕らインディなんでこの程度しかできましぇん…」みたいな調子こいたことをし始めているので、こうやって同ジャンルで高品質なゲームを作って根性叩き直してほしいです(私怨)

ごはんゲー

これは何故なのかわかりませんが、ゲーム内で食事をすることで経験値を得ることができます。

真面目に敵を倒すより、圧倒的に取得量が多く、たぶんゲーム的にメインの経験値取得方法は「食事」になるのだと思います。

逆に言うと、「食事」をしなければなかなかレベルアップもしませんし、「食事」をすればするほどレベルアップしていくのですから、ユーザーがユーザー自身に合わせたレベルデザインで遊ぶことが可能ということです。

食事はほとんど任意のタイミングで可能ですので、ひたすら各地で食材を集め、延々と(´~`)モグモグしてて良いわけです。私もかなりの時間(´~`)モグモグしていたのでとにかくキャラクターが(´~`)モグモグする姿を見られます。

各キャラ味のある食事シーンなので、ぜひとも見ていただきたいです。とってもかわいいです。

文章はちゃんと読もう あと名前も覚えよう

これは自戒も含めますが、アクションゲームなどをやっていて突然説明的なチュートリアルや補足文が画面いっぱいに出てくると、ボタン連打してスキップしたくなるタイプの人は、この作品に関してはちゃんと読みましょう。

読み飛ばしてしまってもあとからいつでも読み返せるようになっていますから、そんなに心配することも特にないのですが、よりこの作品の世界を楽しむためには、読んで、理解することはとても重要です。

文書といっても1分もかからず読める内容ばかりですので、ぜひ読んでください。細部まで世界へのこだわりを感じられて、より楽しめます。

また、横文字の人の名前が覚えられない人も要注意です。

道中、「誰々がああ言っていたな…」とか文書内で「これは誰々のことだ」とかあるのですが、顔と名前が一致していない人は必ず「誰…?」となります。

特にこのゲーム、主人公である5人のキャラクターが交わったり交わらなかったり、時間軸がバラバラだったりしますので、やるときは一気に遊びましょう!顔と名前と出来事を忘れないうちに!

うっかり内容を忘れてしまった人も、時系列順に「ドラマ」を見直すことができますので、その点は安心しましょう。(私も見直しました。すぐ名前忘れるので。)

顔の幼さを感じさせない濃厚なラブロマンス

ラブロマンスです。

ファンタジーにこういうのがよくあるかどうかは分かりませんが、戦争とか、国を超えてとか、終焉をテーマにした愛情の物語ですので、とても心打たれます。

私はいつも遊ぶゲームがこういう内容じゃないのですけれど、こういった純粋な愛(ラブ)が実は一番心にグッときます。涙がちょちょぎれる感じの。

総括

とっても良作だと思います。

1週に40時間程度ではありましたが、まだまだやりこみ要素も盛りだくさんという感じで、世界の物語に心打たれて、クリアしたときはとてもスッキリ・幸せな気持ちになるいい作品です。

たまにはこういう、心温まる作品に浸るのもいいものだなと余韻に浸っています。

 

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